脂肪細胞には、白色でイクラのように丸い粒状の
白色脂肪細胞と、褐色で幼少期に多く見られる
褐色脂肪細胞があります。白色脂肪細胞はエネルギーを溜め込み、褐色脂肪細胞はエネルギーを燃焼させる働きがあります。
白色脂肪細胞は空腹時に備え、血液中にある中性脂肪を取り込む作用があり、徐々に大きく膨らみます。
中性脂肪を取り込んだ白色脂肪細胞は空腹時でもなく、飢餓状態でもなければ、エネルギーとして消費する機会が無いため、継続的に大きくなります。これが「おデブ」のはじまりです。
白色脂肪細胞は、約10年ほど長く生き続ける細胞なので簡単には減りません。そして、脂肪は胃や腸などの臓器に内蔵脂肪として最も溜まりやすく、お腹がぽっこりしてしまいます。もちろん、皮下にもたまるため、皮下脂肪も増えます。
ここで登場するのが「エラグ酸」です。エラグ酸は、脂肪の合成を抑制する働きがある事が確認されています。
具体的には、肝臓で作られ、脂肪の元になる「中性脂肪」や「脂肪酸」の合成を減らしてくれます。
他にも、
血糖値の上昇抑制、血中中性脂肪の増加抑制、脂肪細胞の分化と肥大化の抑制、動脈硬化の予防など、多くの働きが確認されています。
その他、エラグ酸を摂取すると脂肪細胞から分泌されるいわゆる
「痩せホルモン(アディポネクチン)」が増加する事も確認されています。
「痩せホルモン(アディポネクチン)」が体に及ぼす影響としては、ダイエット効果ですが具体的には、脂肪燃焼作用、メタボ抑制作用、糖尿病抑制作用、血管拡張作用と
多岐にわたります。
また、脂肪細胞から分泌される
「抗肥満ホルモン(レプチン)」の増加も確認されています。このホルモンは、体重調節、糖脂質調節、血圧調節などに働きかけます。こうなるとエラグ酸はまさにダイエットの救世主です。
このような研究成果から、エラグ酸は「機能性関与成分」としての期待が高まり、
肥満気味の方の体重、体脂肪、血中中性脂肪、内臓脂肪、ウエスト周囲径の減少をサポート、高めのBMI値の改善といった働きが届けられ、機能性表示食品として多く流通するようになりました。
もちろん、エラグ酸を飲むだけでメタボ対策になるという事ではありません。適度な運動と規則正しい食生活をした上で、品質のよいエラグ酸を適量摂取する事により、健康効果が期待出来ます。
※ダイエット効果が出るのは「肥満気味の方限定」です。すでに痩せている方には、この作用はありません。